Manager - Direct Tax
贈り物は、愛情や敬意、そして好意を象徴するものとして、誕生日や結婚式、感謝の気持ちを示す場面などでよく交換されます。しかし税制の観点から見ると、すべての贈り物が「非課税」というわけではありません。贈り物の価値や相手、内容によっては、1961年所得税法のもとで課税対象になる場合があることを、多くの納税者は知りません。法律上、いくつかの贈り物は受取人の「所得」とみなされるため、贈与に関する規定を理解することがとても重要です。
この記事では、インドの贈与税ルールを分かりやすく解説し、どのような場合に贈り物が課税対象になるのか、どんな免除があるのか、そして不要な税負担を避けるための方法を説明します。
この記事がみなさんのお役にたつことを願っています。
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UJA Tax Team
2025年12月作成
贈与は、祭りや結婚式、個人的な節目などで、愛情や感謝の気持ちを表す手段として一般的です。しかし多くの納税者は、贈り物が場合によっては所得税法(1961年)に基づく税務上の影響を伴うことを見落としがちです。贈与にどのように税金がかかるのか、またどのように適切に扱えばよいかを理解することで、不要な税負担を避けることができます。
所得税法第56条(2)(x)によると、「金銭、動産、不動産を代価なし、または著しく低い代価で受け取ること」が「贈与」とみなされます。
そして 贈り物の受取人が、その価値に対して税金を支払う義務があります ― ただし、免税に該当する場合を除きます。
1年間に受け取った贈与(現金、動産、不動産)の 合計額が50,000ルピーを超える場合、その 合計額全体が「その他の所得」として課税対象 となります。
例:6月に友人から40,000ルピーを受け取り、12月に別の友人から20,000ルピーを受け取った場合、合計60,000ルピーとなり50,000を超えるため 全額60,000ルピーが課税対象となります。
幸いにも、すべての贈与が課税されるわけではありません。法律では、特定の親族や特別な機会で受け取った贈り物には免税措置があります。
※いとこ、友人、遠い親戚は免除対象になりません。
以下は金額に関係なく全額が非課税になります
所得税法では、金銭の贈与と資産の贈与を区別しています:
贈与の種類 | 課税される条件 | 評価基準 |
現金(振込・小切手含む) | 合計額が50,000ルピーを超得る場合 | 総額 |
不動産(土地、家屋など) | 無償で取得した場合で、印紙税評価額が50,000ルピーを超える場合 | 印紙税評価額 |
不動産(低い代価で取得した場合) | 印紙税評価額と実際の支払額の差が50,000ルピーを超える場合 | 差額 |
動産(宝石、株式、絵画など) | 無償で取得した場合で、公正市場価値が50,000ルピーを超える場合 | 公正市場価値 |
配偶者や未成年の子へ贈与した場合、そこから生じる収入(利息、家賃、配当など)は贈与者の所得に合算される という規定があります(所得税法60〜64条)。
これは「家族の低税率者に資産を移して節税する」のを防ぐためのルールです。
贈り物をもらうのはうれしいことですし、プレゼントする方も良いことですが、税務上「所得」とみなされ、課税される恐れがあることをご理解いただけたでしょうか。所得税法第56条(2)(×)を理解し、贈与を 適切に行うことで、不要な税負担を避けることができます。
また、大きな贈与や複雑な資産移転をする際は、税務専門家に相談することをおすすめします。